歯ブラシの歴史


以前、「歯磨きに楊枝を使うのを推奨していたのがお釈迦さま」という話を書かせていただきましたが、日本ではいつ頃から文書として残っているのかを調べてみました。

すると、今から1050年くらい前の平安時代の書物に一般の人が歯を磨いていたという記述があったそうです。鎌倉時代になるともっと細かく歯磨きの仕方の指南が書いてある書物がありました。

それはなにかというと、NHKの行く年来る年などでよくでてくる曹洞宗永平寺を開山された道元禅師が著された「正法眼蔵」です。

禅の思想や問答などを書かれた全87巻大長編なのですが、その中に「洗面・洗浄の巻」というのがあります。心の中の清浄だけをめざすにあたって外の身体も清潔にしておくことも大事ですよというような事からはじまって、洗面やら爪を切ったり厠への行き方など丁寧に書かれているのですがその中に口の中を清浄にするという方法が書かれてあります。

一部を抜粋すると

「よくかみて、はのうへはのうら、みがくがごとくとぎあらふべし、たびたびとぎみがき、あらひすすぐべし、はのもとのししのうへ、よくみがきあらふべし、はのあいだよくかきそろへ、きよくあらふべし。漱口(そうこう)たびたびすれば、すすぎきよめらる。しかうしてのちしたをこそぐべし。」

この前のブログと同じように柳を噛んで、はけのようにして歯を磨いていたと考えられるのですが、歯の裏や歯と歯茎の間、歯と歯の間の部分を気をつけてよく磨きなさいという、現在の歯磨きと同様の事を言われていてすごく興味深いです。

仏教は行いというか日常生きていく活動や、身体がまずありきという一端がよくわかる書物でした。

Dr.慈元